クライマックスシリーズ、ハンデ1勝の重みを確率論で検証

セカンドステージのハンデ日本シリーズへの出場権を賭けて争う、クライマックスシリーズセカンドステージ。先に4勝した方が日本シリーズに出場できますが、シーズンの優勝チームは1勝のハンデが与えられているため、優勝チームは3勝、シーズンを2位または3位で終えた下剋上チームは4勝で日本シリーズ進出となります。

 

 1勝のハンデはどれくらい重い?

長い間、苦労して公式戦シーズンを制覇したのに、優勝チームに与えられるハンデはわずか1勝しかありません。これは、どれくらい有利なのでしょうか? わずか1勝とはいえ、最大で6試合しかないことを考えると、

 ・優勝チーム ・・・・・ 3勝3敗でもOK
 ・下剋上チーム ・・・・ 4勝2敗が必要

が日本シリーズ進出の最低条件となります。そこで、1勝のハンデがどれほどの効果があるのか確率論で調べてみました。

 

優勝チームが勝ち上がる確率は?

今回は、クライマックスシリーズ(セカンドステージ)に出場する両チームの強さが同じ、と仮定して計算を行いました。つまり、勝つ確率は1/2、負ける確率も1/2です。また、計算を簡単にするために、引き分けはナシと仮定しました。

まずは、優勝チームが日本シリーズに進出する場合の計算です。進出できる勝敗数は、3連勝、3勝1敗、3勝2敗、3勝3敗のいずれか。それぞれについて確率を計算してみると、以下の表のようになります。

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つまり、公式戦シーズンを制した優勝チームが日本シリーズに進出できる確率は、65.625%となります。

 

下剋上チームが勝ち上がる確率は?

念のため、公式戦シーズンを2位または3位で終えた下剋上チームについても同様の計算を行っておきましょう。日本シリーズに進出できる勝敗数は、4連勝、4勝1敗、4勝2敗のいずれか。それぞれについて確率を計算してみると、以下の表のようになります。

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つまり、下剋上を狙う2位または3位のチームが日本シリーズに進出できる確率は、34.375%となります。

 

わずか1勝とはいえ、確率は約2倍の差

このように、「両チームの強さが同じ」と仮定して計算すると、

 ・優勝チームが進出 ・・・・・ 65.625%
 ・下剋上チームが進出 ・・・・ 34.375%

という結果になり、優勝チームの方が約2倍も日本シリーズに進出できる可能性が高いことになります。わずか1勝のハンデとはいえ、これは大きいですね。

もちろん、CSセカンドステージを争う「両チームの強さが同じ」という仮定に基づいた計算です。実際には「実力が同じ」なんてことはありません。そこで、次回は、CSセカンドシーズンを争う2チームの「強さに差がある」と仮定した場合の確率を検証してみたいと思います。