キリン一番搾りのCMでブーム再来?「水うちわ」の魅力と作り方、使い方

夏の風物詩、金魚

今回紹介するのは、キリンビール「一番搾り」の新CM。櫻井翔さんとバナナマンの2人が縁側で涼をとりながらビールを楽しむCMです。「水うちわ」という少し耳慣れないアイテムが登場するのが見どころ。数年前にも少し話題を集めた「水うちわ」ですが、これを機に再び注目されるかもしれません。

 

まずは、CM動画で「水うちわ」の使い方を確認してみてください。

※動画の公開は終了しました。

 

「水うちわ」とは?

透明感があり、見た目も涼しげな「水うちわ」。CM動画にもあるように、水につけて扇ぐことにより、涼しい風を運んでくれる夏のアイテムです。水滴が飛んできて涼しく感じるのではなく、扇いだときに水が蒸発して気化熱を奪うことにより涼しい空気が届く、という仕組みです。

「水うちわ」は岐阜県(美濃)の伝統工芸品で、別名「岐阜うちわ」とも呼ばれています。高級和紙である雁皮紙(がんぴし)を使用し、美しいデザインが施された一品は、実用品というより美術品という雰囲気がします。それだけに価格も高めで、7,000円~1万円以上のラインナップになっています。

 

 

自宅でも作れる「水うちわ」

購入するとなると、高くてなかなか手が出しづらい「水うちわ」ですが、簡易的なモノなら自作することも不可能ではありません。

必要な材料は以下のとおり。

 ・うちわのフレーム(100均などで買えます)
 ・雁皮紙(もしくは薄い和紙)
 ・糊、接着剤(水に強いもの)
 ・ニス(天然、防水性のもの)

 

作り方は、だいたい以下のような手順になります。

(1)型取り
雁皮紙(和紙)の上に「うちわのフレーム」を置き、フレームの外枠になぞって鉛筆などで線を引きます。この線は、絵付けを行う際の目安となります。なお、絵付けをせずに和紙の模様をそのまま生かす場合は、この作業を行わずに手順(3)へ進みます。

(2)絵付け
先ほど引いた線を目安にして、雁皮紙(和紙)に好きな絵を描いていきます。ただし、「うちわ」を水につけて使用するため、通常の絵の具ではなく、水に強いアクリル絵の具を使うのが基本です。そのほか、耐水性のあるクレヨンなどを使うのも面白いと思います。

(3)貼り付け、切り抜き
絵付けを終えた雁皮紙(和紙)をよく乾かしてからフレームに貼り付けます。和紙の模様をそのまま活かす場合は、この時点で位置を調整するようにしてください。その後、「うちわのフレーム」に沿って雁皮紙(和紙)を切り抜きます。

(4)ニス塗り
最後に、両面にニスを塗り、防水処理を施します。

 

以上が、「水うちわ」の基本的な作り方です。気になる方は試してみてください。子供の夏休みの工作にも最適かもしれません。

本物のような気品はありませんが、自作の「水うちわ」でも十分に雰囲気を楽しめると思います。ちなみに、本物の「水うちわ」は、長い時間、水につけておくとニスが変色してしまうケースもあるようです。インテリアとしても使える伝統工芸品だけに、変色などの劣化は避けたいもの。そういった意味でも、自作の「水うちわ」のほうが気楽に使用できると思います。

あとは「一番搾り」のCMのように縁側があれば最高なのですが、これは簡単には作れません・・・。