ツール・ド・フランス 2017のスタートリスト問題と小ネタ情報

ツール・ド・フランスをイメージした自転車

今日から、いよいよ2017年ツール・ド・フランスが始まります。ツール・ド・フランスのレース観戦に欠かせないスタートリストですが、「もう少し見やすいスタートリストはないのだろうか?」と探していたら、色々と面白そうな小ネタを見つけたので紹介していきます。

なかなか見つからない「理想のスタートリスト」

サイクルロードレースのスタートリストといえば、J SPORTSが配布しているスタートリスト(PDF)を活用している人が多いと思います。選手名が日本語(カタカナ)で表記されているのは良いのですが、英語表記でもいいから「もっと見やすいスタートリストが欲しい」という思いもあり、ネットで探してみることにしました。

特に注目したのは、「誰がチャンピオンジャージを着ているか?」という問題。というのも、多くの国がツール直前にナショナル選手権を開催するため、ツールの時点ではチャンピオンジャージ着用者がガラッと変わってしまうからです。この情報がスタートリストに載っていたら便利だろうな…、というのがスタートリスト探索のきっかけです。

「チャンピオンは選手名を赤色にする」などの工夫があるだけで、レース中にゼッケン番号が見えなくても、すぐに誰なのかを確認できる場合が多くなります。そのほか、チームジャージのアイコン画像、新人賞対象を見分けるための年齢出身国過去のツールの成績(総合XX位、ステージXX勝など)なんかの情報も掲載されていると理想的です。

 

このような経緯から「見やすいスタートリスト」を探してみたのですが、意外と見つかりません…。ツール・ド・フランスは世界最大の自転車レース。だから、「色々なデザインのスタートリストが見つかるだろう」と思ったのですが、どれもゼッケン番号と選手名を並べただけの単純なスタートリストしかなく、あまり見やすくありません。

あえて言うなら、procyclingstats.comに掲載されていたスタートリストが使いやすいかもしれません。

▼procyclingstats.comのスタートリストhttp://www.procyclingstats.com/race/Tour_de_France_2017_Startlist

選手名がリンクになっているため、過去の成績などを簡単に参照できます。印刷用ではなく、タブレットに表示しながらレース観戦する場合に最適です。スマホでも閲覧できますが、スマホ用サイトは用意されていないため、少し操作しにくいのが難点です。

 

となれば、「自分で作って配布するのもアリ?」と思いましたが、チームジャージのアイコンは著作物になると思うので勝手に使用できなさそうです。アイコンなしでは、見やすいスタートリストにはなりません。

また、選手名のカタカナ表記をどうするかも悩むところ。たとえば、J SPORTSとcyclowiredで表記が異なる選手もいますし、極端な話、NHKのカンセララ(カンチェラーラ)のような例もあります。どこを基準に選手名を表記すればよいのか、それ以前に「選手名のカタカナ表記」にも著作権があるのか?(こちらは、さすがに大丈夫そうな気がしますが…)といったことを考えると面倒になり辞めてしまいました。

誰か、「見やすいスタートリスト」の所在を知っていれば教えてください。

 

ツール・ド・フランス公式サイトのトップページは…

そんなこんなでツール・ド・フランスについて調べていくうちに、色々と面白い小ネタを見つけたので紹介します。

まずは、ツール・ド・フランスの公式サイト(http://www.letour.fr/)。このWebサイトを日本国内から見ると、以下のようなトップページが表示されます。

ツール・ド・フランスの公式サイト

なんと、ツールの公式サイトにJ SPORTSのロゴが大々的に表示されています。その内容は「日本語の情報はJ SPORTSで見てください」というもの。去年までは、こんな表示はなかったはず。もしかすると、J SPORTSが頑張ってツールの主催者(ASO)に売り込んだのかもしれません。どのような経緯でこうなったのか真相は知りませんが、ライバル(DAZN)の登場によりJ SPORTSも少し焦っているのかもしれませんね。

 

ツール・ド・フランスのゲームが意外と活用できるかも!?

続いては、ツール・ド・フランスのゲーム情報です。昔から自転車レースのゲームがあることは知っていましたが、PS4用のゲームとして「Le Tour de France 2017」というソフトが発売されているようです。ただし、PS4用といってもEU版向けなので、日本版のPS4でも動作するかは不明です。

概要を紹介する動画がYouTubeにアップされているので、気になる方は視聴してみてください。

 

どのように遊ぶゲームなのかはよく分かりません。でも、リアルな映像を観ているだけでも楽しめます。しかも、2017年の各ステージが忠実に再現されているようなので、ゴール前のラスト1kmがどのようなコースになっているのか、事前に確認したい場合に使えると思います。「Google Mapのストリートビューで確認する」という話もよく聞きますが、ゲームの場合は臨場感のある動画になっているので、より実用的かもしれません。

そのほか、実際にゲームを遊んでみた人の動画もYouTubeにアップされています。以下は、第1ステージから第5ステージまでプレイした人のダイジェスト動画。コースが忠実に再現されているのなら、かなり参考になると思われます。

 

ちなみに、この人がゲームをプレイした結果では、各ステージの優勝者は以下のようになっていました。

第1ステージ(ITT)・・・トム・デュムラン(※)
第2ステージ(平坦)・・・ヴィヴィアーニ(※)
第3ステージ(丘陵)・・・ニバリ(※)
第4ステージ(平坦)・・・ヴィヴィアーニ(※)
第5ステージ(山岳)・・・フルーム
(※)実際のツール・ド・フランス 2017には出場していません。

 第5ステージ終了時のマイヨジョーヌ(総合リーダー)はクリス・フルーム。それにしても「ヴィヴィアーニってこんなに強かったっけ?」という気がします。というより、フルーム以外は誰も実際のツールに出場していません(笑)。あくまでゲームとして考えてください。

でも、コースの雰囲気、特にゴール前の様子は参考になる気がします。実際にレース中継が始まったら、「どれくらいに忠実に再現されているか?」を確認してみたいと思います。ということで、ひとつ楽しみが増えました。

 

 

(7/2追記)
第1ステージのレース映像で確認してみたところ、コース周辺の景色は再現されていないようです。実際のコースでは、ゴール直前のコース左側が街路樹になっていました。一方、ゲーム映像では建物になっています。よって、景色はあてにならなさそうです。少し残念・・・。でも、コースの状況(左折・右折、勾配など)は参考になると思います。