サッカーワールドカップ、グループリーグの順位決定方法は?
2018年6月14日に、サッカーのワールドカップ(ロシア大会)が開幕しました。グループリーグを突破できるのは4チームのうち上位2チームだけですが、わずか3戦で順位を決定しなければならないため、「勝ち点」だけで順位を決定できるとは限りません。そこで、順位の決定方法について、より詳しく紹介しておきます。
グループリーグの順位決定方法
グループリーグの順位は、以下の優先順位により決定する仕組みになっています。
(1)勝ち点
(2)得失点差
(3)総得点
(4)該当チーム同士の勝ち点(直接対決の結果)
(5)該当チーム同士の得失点差
(6)該当チーム同士の得点
(7)イエローカードの数
(8)抽選(くじ引き)
各項目について順番に見ていきましょう。
基本は「勝ち点」「得失点差」「総得点」
順位決定の基本となるのは「勝ち点」。グループリーグの各試合において、以下の点数を合計したものが、そのチーム(国)の「勝ち点」になります。もちろん、「勝ち点」が多いチームほど順位は上になります。
勝利・・・・・3点
引分・・・・・1点
敗北・・・・・0点
「勝ち点」が同じであった場合は「得失点差」(得点-失点)により順位を決定します。こちらも、当然ながら「得失点差」が大きいチームほど順位は上になります。
「勝ち点」も「得失点差」も同じであった場合は、「総得点」により順位が決定されます。つまり、失点の数は無視して、得点の数だけを比較する訳です。同じ「引き分け」でも、0対0より1対1の方が価値が高いことになりますね。
まとめると、
(1)勝ち点
(2)得失点差
(3)総得点
という順番でグループ内の順位を決めることになります。
それでも順位が決まらない場合は「直接対決の結果」
「勝ち点」、「得失点差」、「総得点」がすべて同じであった場合は、直接対決の結果をもとに順位を決定します。たとえば、日本とコロンビアが同じ「勝ち点/得失点差/総得点」であった場合、「日本 vs. コロンビア」の試合結果により順位が決定されます。もちろん、勝利したチーム(国)が上の順位になります。
厳密には、
(4)該当チーム同士の「勝ち点」
(5)該当チーム同士の「得失点差」
(6)該当チーム同士の「得点」
というルールになります。直接対決で勝利したチームは「勝ち点」が3、負けたチームは「勝ち点」が0になるため、(4)のルールにより順位が決定されます。
直接対決の結果が引き分けであった場合は、両チームとも「勝ち点」は1、「得失点差」は0、「得点」は同じになるため、(4)~(6)の方法で順位を決めることはできません。
(4)~(6)が意味を持つのは、「勝ち点/得失点差/総得点」が同じチームが3チームあった場合(三つ巴の場合)だけです。この場合は、その3チームが関わった試合(3試合)についてのみ「勝ち点」、「得失点差」、「総得点」を再計算し、その結果に応じて順位を決定します。
意外と重要なイエローカード
先ほども示したように、「勝ち点/得失点差/総得点」が同じで、その2チームの直接対決が「引き分け」で合った場合、(4)~(6)でも順位を決定することができません。この場合は、
(7)イエローカードの数
で順位を決定します。つまり、イエローカードの数が少ないチームが上の順位になります。このように考えると、イエローカードを少なくすることも意外と重要な要素になります。
もちろん、レッドカードも対象になります。レッドカードはイエローカード4枚分、イエローカードの累積による退場は3枚分、イエローカード+レッドカードは5枚分として計算されます。
最後に、(1)~(7)までを比較しても順位を決定できなかった場合は、抽選により順位が決定されるようです。抽選で順位を決定するのは「あまりにも・・・」という気もしますが、たぶん、そこまで行くことは滅多にないと思うので、気にするのは「イエローカードの数」までで十分かと思います。